2.26の新月の日。
ようやく、ディーパック・チョプラ博士が開発した原初音瞑想の講座を受けた。「原初音瞑想」は、私たちがそれぞれ、この世に誕生した瞬間にこの宇宙に響いていたという「原初音」をマントラとして使用しながら行う瞑想法。
この雛形はもともと30年以上チョプラ博士が実践していたTM(Trancesendetal Meditation)瞑想。そこから分かれて、インドの古代の瞑想法を現代人のために実践しやすく、効果も得やすい方法として1990年初頭にデザインされたのがこの「原初音瞑想」なのだそうだ。
何れにしても、インドの古代哲学がベースにあり、印象としては、医学博士であるチョプラ博士とビジネスパートナーのディビット・サイモン医師がより科学的に臨床も重ねながら構築されて来たもの、という感じがあった。
マントラの種類もより詳細に分けられているらしい。
一人一人に渡されるマントラは、ジョーティッシュと呼ばれるヴェーダの数式を使って、生まれた時の月の位置から、100以上あるマントラの中から導きだされる。
万物は音か振動であり、またこの宇宙にも独自の音か振動がある。
古代のヴェーダンダ哲学を実践する聖人たちがまず、このことを認識し、また月の周期でその音が変わるとに気づいたのだそうだ。そして、その振動を月の位置と共に記録していったのが、この原初音。
このことで思い出されたのは、あるアフリカの部族のお話し。
彼らも一人一人に「コード」があることを知っていて、病気になったときなど、村の人たちで音楽を奏でる歌い踊るうちに、その人の「コード」と同調し、本人はトランス状態となって戻ったときに病から回復する、というお話。
チャンティングや祝詞、お経にしてももしかしたら同じことなのかもしれない。
漢字の古代文字の「音」も神様の「おとずれ」(白川説)を表している。
この地球上の古代に生きた人たちはやっぱり宇宙と同調していたのだなあとここでも確認。
私たちが生まれた落ちた瞬間というのは、無限の可能性から現実の世界に出現した「間」。その瞬間に全体に溶け込んでいた魂は個別の意識を持つ。
その「間」をここではギャップと呼び、「考え」と「考え」の隙間、つまり考え、そして記憶が無い「無、空」の場と捉える。
原初音を使う瞑想は、私たちをその「間」に戻す効果につながると。
つまり、日々瞑想することは、宇宙の胎内に戻っては生まれ直すようなもの。余計な意識の埃を払って浄化することになるのだと思う。
「無」の世界はこれまでも、何度か体験してきて、いつでもそれは生命エネルギーの充電となって来た。
瞑想が現実生活においてたくさんのギフトをもたらすのも、そもそもの生命エネルギーを枯渇することなく、もともとの「全体」と繋がって、潤沢に循環させるからなのかもしれない。
先生から伺う「効果」は数々あり、それをここでは書かないけれど、何れにしても、自分の心身魂がセンタリングされて、必要こと、必要じゃ無いことが自ずと明らかになって、人生がシンプルに、そして自由になっていくのだと思う。
面白かったのは、チョプラ博士も「ユング深層心理学」を深く研究したということ。
ユング深層心理学の「アクティブイマジネーションによるアートセラピー」を昨年春から学んでいて、そこで体験している無意識世界の原型が、この原初音瞑想のテクニックの一つとして取り入れられていること。
男性性と女性性を表す原型を前に瞑想することで、そのエッセンスを自分に取り入れることができる方法が紹介された。これもまたシンクロニシティなのだな。
マインドとはなんなのか、スピリットとソウルの違い、また無意識世界と意識世界とのエネルギーの流れを示したモデルなどなど目から鱗な講義だった。
講座の翌日から朝夕の瞑想が始まり、確実に穏やかさを感じる。人生の後半となり、ようやく静けさの価値を体感しつつあるのでした。
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