Angel of Surrender〜自我を委ねて〜

投稿者: | 2017-06-30

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伊豆での『サトルワールド(見えない世界)との共同創造』のワークショップのあと、続いてトランスフォーメーションゲームのソロゲームのファシリテーショントレーニングに参加。通常4〜6人で行うゲームを個人セッションとしてお一人でプロセスをするバージョンを改めて深めるためのトレーニング。

すでに、個人セッションは通常のゲームの構造と原則に沿って提供しているのだけれど、このトレーニングではより効果的に、かつソロ(マンツーマン)という特別な場とエネルギーといかに有機的にコミュニケーションしながらゲームを提供し、必然のプロセスがなされる場をホールドするかということを深める時間。そして、あらゆる可能性にオープンに、軽やかに。

私は今回、引き続き通訳を仰せつかり、また同時に受講者でもありました。トランスフォーメションゲームのトレーニングは常に、受講者同士でゲームをしながら、ファシリテーターとプレーヤーの両方の経験と視点を体験し、プロのファシリテーターとして、そして、ひとりの人間としての学びを進めていきます。

レクチャーはもちろん、実践編を通訳した私は、メアリーさんと共にそれぞれのゲームが行われている横に座り、そこで進行する状況と話されることを実況中継し、メアリーさんからのアドバイスやコーチングをみなさんに伝えていくお役目。

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通常はファシリテーターやプレーヤーを経験しながら学ぶのがトレーニングのカリキュラムなのだけれど、通訳だから自分はその両方を体験する訳でなく、ただ空白のスペースを持ちながら見えるものを、聞こえるものを、その相手のエネルギーを通過させて、相手に分かるように自動変換していく。一瞬でも何か考えてしまうとリズムが崩れてあっという間にそこにある『流れ』が止ってしまう。当然、とても集中し、耳を傾け、自動変換されるように自分の中に空白をつくらないと機能しない。そして、ほんの少しでも不安がよぎれば、一気に崩れてしまう。だから、『大丈夫』というところに居続けることとなる。

レクチャーもメモをする余裕も無い訳で、いつになくスッキリとしたノートが残ったのみ。

皆さんの体験を通してもちろん学ぶことも多かったし、メアリーさんの言葉を自分の身体を通すことで正に「サトル」レベルでその叡智や技術的な情報も刻まれたと思う。でもわたし自身のファシリテーターとしての学びはどうだったのかな〜と思った時に「はっ!」と気づいた。トレーニングの始まりに引いたエンジェルが突然舞い降りた。

『Surrender』(降参する、委ねる)

カードには小高い山の上に立つエンジェルが白旗を掲げている。(高みに立って白旗、というのが面白いのだけど。これはまた別の話。)

繰り返しになるけれど、受講者、というよりは通訳としてそこにいる感覚の方が強かったから、正直、わたし自身は、トレーニング中、この質にはあまり繋がれず、ほとんど忘れていたのだけれど、自分の中の「自我」= つまり、失敗を恐れる自分や、ファシリテーターとしてもっと上手にできるようになりたい自分や、自分で何かを成し遂げていきたい自分を一旦脇におく、という、通訳としての在り方をこのエンジェルはサポートしてくれていたのだ!という気づきがトレーニングを終えて、一晩寝てからやってきた。

そして、実は、それは通訳としてだけではない、ということも。

それは、まんま、ファシリテーターとしての在り方としても当てはまる。ファシリテーターが、ゲームを進行するのではなく、あくまでもプレーヤが自ら体験し、展開し、進んでいくそのプロセスと観ながら必要なサポートをしていく。判断せず、オープンに。ゲームのディーバやサトルワールドのエネルギーを自動変換しながら。プレーヤーが安心して、その場にいられて、日常ではなかなか触れられない領域に足を踏み入れ、人生を探検していくことができる場を提供する、という存在。

自我の「私」がその方を導こうなんてことをすると全く機能しなくなる。ということ。頭で分かってはいても、腑に落ちていなかったんだな、わたし。

なるほどね〜〜〜。やーっぱり面白いなああああああ!!!

こんな風に、エンジェルやディーバ達は教えてくれる。

こういう気づきが来ると、ホント小躍りしたくなる。

あんなにも集中力とテンションに満ちた時間だったのに、疲れがないということは、間違いなくAngel of Surrenderのお陰さま。また一つ新しい物語の扉が開いた。

そして最後に引いた今回のトレーニングの「統合のエンジェル」は

『Grace』(恩寵)

よく見れば小躍りしているエンジェルがそこに居たのでした(笑)

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