田んぼでピースメイキング- 初夏

投稿者: | 2016-09-13

img_5530 田んぼでピースメイキング*通信録

田仕事の素人の私たち夫婦が自分たちが主体になって今年からお米作りをはじめ、仲間に配信した通信録です。自分たちの成長の備忘録として。

「田んぼでピースメイキング- 春」はこちら

June 7, 2016

田んぼを愛するみなさまへ

関東も梅雨入りしましたね。今年は、この梅雨が「恵み」であることをしっくり感じています。 先週末に「みんなで田植えフェス」が終了しました!お越し下さったみなさまには心より感謝申し上げます。

5日は雨の一日をいう予報でしたが、夜中じゅう雨が振り明け方にはうっすら空が晴れて来て、午後には雨はすっかり上がり、薄曇りの田植え日和となりました。今回は本当にお天道様に微笑んでいただいた田植えの2週末となり祝福されているなあと感じております。

当初予定していた、田植えエリアは先週末ですでに拡大しており(無事、活着!)今週末は残りのエリアと合わせて昨年は作付けできなかった、小さい楕円の田んぼもみなさんの集中的な開墾作業のお陰さまで、草だらけ&でこぼこの状態から美しいまあるい田んぼとなり、そこにもあっという間に苗が植えられました!!

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結果的に、ほぼ一反七畝全域に田植えをすることができ、本当にみなさまの田んぼとのコラボレーションに感謝申し上げます。

日曜日、全ての作業を終えて田んぼに水が入り、海からの爽やかな風が「ピン!」と立った稲を揺らしておりました。水面に映る雨上がりの空とたなびく雲の美しさは、やはり田仕事を自分の身体を使ってやり遂げたという充実感とともに格別なものでした。無条件に豊かだな〜という満足感と共におやつの琵琶をみんなでかぶりつきました。雨の中の田仕事を想像しながら、朝はブルーな気分でお母さんに連れられて来ていた高校生男子も、見事な美しい田植えをやり遂げ、笑顔で帰ってくれたことも何よりでした^^

この後は草取りシーズンとなります。どうぞ、瞑想兼ねてお越し下さいませ!

私たちがお世話になっている宿「楽水寮」について、ちょっとお伝えしますね。

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「楽水寮」は昭和40年代にできた東京都立墨田高校の寮です。昭和世代の方にはどこか懐かしい時間を呼び起こすような貴重な空間です。かつては臨海学校として100名からの学生が来ていたようですが、昨今は先生方が学生を連れてくるのが消極的でほとんど学生は来ない寮となっているそうです。ということで維持存続のために一般に解放したところ、釣り人、サーファー、家族連れの海水浴、そして私たちと同じように、都会からの田んぼや畑の援農などでここを利用する人たちが行き交う場となりました。

この一ヶ月、我々も毎週末に連泊しておりましたが、実に様々な方々と出逢いました。厨房を共有しながら言葉を交わし、そしてお互いの料理を交換し、管理人でありここ浜田地区の長老である網代さんご夫妻とスタッフの方を中心に育まれているコミュニティと触れ合う時間はとても心温まる時間でした。

長い間、大事にされてきたその「場」が、田んぼと合わさって私たちの、この館山での活動には欠かせない要素となってまいりました。

「草刈るのは、田んぼに風を通すためだっぺ。ちゃーんとやらないとダメだよ。」

さりげなくかけられる言葉に、はっとするような知恵を感じます。この後の草刈り作業でも面持ちがこれまでよりずっと意味深くなったのはいうまでもありません。

「コミュニティ」の一員となるためには、コミュニケーションを丁寧にとることだということも、楽水寮暮らしで改めて教えられたことです。お叱りも受けたりしつつ、ようやく、我々もここのコミュニティの友人として受け入れていただき始めたかなと感じております。

梅も実りはじめ、田仕事のあとは梅仕事も忙しくなる頃。盛夏を迎えるにあたり、この時期に準備をするというむかしからの季節の循環を感じつつ、梅雨の潤いに感謝を込めて。

つづく 「田んぼでピースメイキング- 梅雨」はこちら