【紐解かれていくプロセスの始まり】
一週間の始まりはゲームを開始するまでの様々な準備と、ここに集った仲間がお互いを知る時間であるのはフィンドホーンのプログラムと共通するところ。
大きな意図のもと、各ファミリーに別れて、今度は一人一人の意図を決めていきます。自己紹介とともにそれぞれの意図を分ち合いながら、その人が今人生のどの辺りにいるのか、何が心の中で揺れ動いているのかをお互いが知り、理解していく時間。
私の意図は大きな意図とこの「自然と環境」エリアのエネルギーと共鳴しながら定まっていきました。
「私はパートナーシップの精神のもと、私の魂である「種」と響き合いながら、歓びとハーモニーと共に存在し、自然界と共に居る家族と未来を創造することを楽しんでいきます。」
「在る」ということに、より、フォーカスを定めたかったのと、そこから自ずと私の中に蒔かれた魂そのものの「種」がありのままに育ち、そして、共にいる家族と自然界と未来を創造することを楽しみたいという願いを込めました。
もう一つ、ここでは私がどんな質を提供するのかということも宣言しますが、私は「傾聴と対応する能力としての責任」を提供すると宣言しました。
そして、それぞれのエンジェル(質)と、この一週間の体験に対してのインサイトカードを選びます。
私には「Courage – 勇気」のエンジェル、質と「意識的に歓びに満ちた人間性を生きる姿を見せてくれてありがとう。」というインサイトがやってきました。
自分が掲げた意図と呼応するインサイトやエンジェルがやってくるのは常。このインサイトは私の意図が成就した先に与えられたメッセージ。とはいえ、その瞬間からそれは動き出していきました。「勇気」はきっと、このゲームを通じて一歩踏み出していくことへの後押しと感じました。
二日目の午後からゲームが開始。
最初にそれぞれのファミリーのエンジェル(質)が選ばれます。
「自然と環境」にやって来たエンジェルは「Power(力)」
私がこの質がやって来た時に、浮かんだイメージは広島の平和記念公園の中にある原爆ドームの敷地にいっぱい繁っていた緑と花の風景でした。
100年は草木が生えないと言われた原爆の被災地に蒼く繁る命の蘇生力。
と、同時に、以前テレビの特集で見た、福島の住人が避難して空き家となった民家に生い茂った木や草が家を呑み込み、野性動物達がそこに住み着いている映像。その野性のむき出しの生命力。
そして、津波が次々と人間の住む街を呑み込んでいく破壊的な力。
この圧倒的な自然界のパワーが身体を通り抜け、思いがけず深いところから涙がこぼれました。
それは、畏怖の涙。
決して穏やかで心地よいものではなく、人間が抱える根本的な「畏れ」と改めて対峙した瞬間でした。
私が改めてここで見つめることはこの「畏れ」であり、また、だからこそ、この「自然と環境」ファミリーに招かれたのだと腑に落ちたのでした。